2010.07.08 ギャラリー空間

台湾土地開発と村上隆共同経営のKaikai Kiki Gallery Taipeiは、台北駅周辺のビジネス街に所在する台湾土地開発金融ビルの一階に設立されました。
ギャラリーの空間をデザインしたのは、佐藤可士和のスタジオなどを手掛けた建築家の荒木信雄。
去年の秋から今年に掛けて、6月27日にオープンしました。

140坪(台湾の計算単位)を占め、空間はL字の展示エリアと二つの独立したviewing roomにわかれています。
ギャラリーの存在自体を極めて低くするのは、純粋に作品を展示することに集中するため、そして来客と良いコミュニケーションができる場所にしたい、という村上隆からギャラリーに対しての要求でした。
ギャラリーはアート作品と観客が出会う場所であるだけに、その空間の中にいらないものを排除しなければ、作品にフォーカスすることができません。


しかし、シンプルを表現するため、日常生活の空間としての意識を消せるわけにはいかないということで、フローリングに桧を使うことによって、人間と時間を加えて有機質感を取り入れることができました 。
「ギャラリーに何もない空白感と木質のフローリングと二つのかち合ったエレメントで、その段差で全体のバランスが生み出す。繊細でワイルド、極端のものを組み合わせて、独特の結果を」と荒木信雄が説明した 。


村上隆は台湾土地開発との協同開発で、世界2カ所目となるKaikai Kiki Gallery を台北に設立、世界と自分のアートプランについて対談する根拠地としている。
最初にギャラリーの空間を構想してた去年の時からは、Kaikai Kiki Gallery Taipeiを国際的な場所と設定してた。
世界からの精粋作品とハードルの高いコレクター達が集まって、ここで世界と共感したい。
アート作品のように言葉によらずに、深く感動させて、理解してもらいたい 。