瞿汝

Eddy Lin

プロフィール

文明が移り変わっていく過程にて、新しいテクノロジーを受け入れたあと、ふっと振り返ってみたら、馴染みのある古い物事が消えつつあると気づく。都会だけではなく農村でも同じことが起きている。この前一回地元に帰ったら、小さいころの農村と今の農村がだいぶ違うと急に感じた。村人はより便利な生活を求め、泥道をアスファルトやコンクリートに変え、道路をより広くさせるため、両側の並木をついでに切っておく。そのように、僕の父親、祖父、そして何百年前の先祖たちがのぼった木は、僕の代で消えることになった。農村も都会化していく。どこにでも見られる昆虫や生き物は消え、見かけにくくなった。小さいころから僕と一緒に成長した古い友人が、新しい文明を追いかける過程の犠牲者となった。
これらはすべて新旧文明の衝突が引き起こした結果である。私たちはコーラーを飲みポテトを食べ、iPhoneを使う。新しい文明が世界をより便利にさせたが。これらを手に入れるために美しい環境を対価として引き渡さなくてはならなかった。道がアスファルトとなり、裸足で泥道を歩く感触を失った。テクノロジーがもたらしてくれる快楽を楽しみながら環境汚染の感傷に浸る。そのため、古人が千里にわたって行脚するように、僕は作品の中で、時間が過ぎ去ることによって失われた物事を逐一探したいと思う。新しいテクノロジーを求めると同時に、手に入るものは必ずしも失ったものより多いと限らないと人々に伝えたい。

経歴
2010 Geisai Taiwan#2 銅賞
2009 丹頂画室を成立
1996 広告業界に入る
1994 元聯合工業技芸専門学校(現聯合大学)卒業
1985 小5 美術家志望を固める
1983 小3 初めて自分に絵の才能があると気づく
1974 彰化生まれ
Go To Top